転職活動のおいて最重要かつ、最難関である情報収集です。
「行動ができない」「上手く行かない」「後悔した」
という人は情報収集の段階で躓いている場合がほとんどです。
これら全てに共通するのは「想定とのギャップ」です。
私自身もこの想定とのギャップに悩まされることが非常に多くあります。
そのギャップを埋める方法として説明します。
今回で「行動ができない」「上手く行かない」「転職したことを後悔する」
という悩みに対して本質的に我々が取ることが出来る仕組みと
その5つの手順について理解することが出来ます。
手順①…情報収集は心理効果を利用する
手順①では、情報収集における基本的な考え方と
無理なく集めて精度を高める方法についてです。
あなたが情報を収集する上での効率化を計る心理効果を説明します。
カラーバス効果
特定のことを意識すると、普段の日常の中でその情報を
自然と集めてしまう心理効果です。
例えば、赤いものを意識した時に、電車に乗ったとします。
この時に自然と赤い洋服やアクセサリー、広告などが目に止まるという現象です。
あなたが好きだと認識しているものに詳しかったりするのは、
このカラーバス効果によるものです。
カラーバス効果を活用する上で抑えておくべきメリットとデメリットが存在します。
似たような心理効果でカクテルパーティ効果があるけど、これは聴覚バージョンです。
カラーバスについては以前詳しく記事へ書いてますので見たい方は下記リンクへ
カラーバス効果のメリット
カラーバス効果は自身の意識に対して自然と視覚情報を集る現象です。
カラーバス効果を活用する大きなメリットは以下の3つです。
- 無意識下に情報を集められる
- 集める情報を取捨選択できる
- 情報を勝手に整理してくれる
カラーバス効果で得られる恩恵は大きいです。
カラーバス効果のデメリット
非常に便利な心理効果であるカラーバス効果ですが、デメリットも存在します。
それが以下の2点になります。
- 関心がなければ働かない
- 情報に偏りが出る
関心があって自身の中で意識したものに関しては
自然と情報を集めて処理してくれますが、
関心を持って集めようと意識がなければ働きません。
自分に都合の良い情報を集めてしまうという
カラーバス効果の弱点を理解して活用する。
カラーバス効果の良い点・悪い点を説明しました。
では、悪い点が具体的にどのような風に現れるかを説明します。
一番顕著に表れるのは、あなたが「良い部分を見るのか」「悪い部分を見るのか」
がわかる性格が反映されるケースです。
商品を購入する時に、商品のレビューや口コミを見た時に良い所と悪い所と
あなたはどちらをよく見てますか?
「良い部分」を見る人は自身の選択に自信を持ちたいと思っていたり、
「悪い部分」を見る人はなるべくリスクを避けたかったりします。
その人の性格や立場によって集める情報が
客観的なものにならないことを前提に置きましょう。
転職でここままの状態では「想定とのギャップ」を生みやすくなるので、
以下の2つのことを合わせて実践します。
- 情報を文章化
- 複数人へ確認を取る
情報を文章化
人は自身の情報が脳内にあるままの状態では主観なのか、
客観なのかを判断しにくい傾向があります。
そこで活用するのが、メモ帳やノートに文章化することです。
文章に残し、改めて見ることで第三者目線を持つことが出来ます。
そのため、転職活動では1冊メモ帳やノートを作るのが得策です。
※パソコンなどのデバイスに記録するより、手書きで残す方が自然と情報を整理し、
定着化させる効果があるので手書きがオススメです。
複数人へ確認を取る
情報を正確にする最も有効な方法が「多数の意見を取り入れる」ことです。
意見数が多ければ、多いほど情報の価値や精度というのは増します。
転職活動において、転職エージェントを活用するべき最大の理由です。
1人で情報を収集すると必ず偏りが生まれるので、
客観的視点を得るために周囲の人間や転職エージェントを活用しましょう。
よくある転職エージェントが「使えない」
「使わない方が良い」という意見がありますが、
それは使い方を知らないからです。
使い方が分からないから使われる側になっているのが実際のところです。
転職エージェント活用の3つの原則
原則1…無知で使うのは避け、基礎情報は自身で把握しておく
原則2…エージェントへの質問の内容と意図を明確化させる
原則3…エージェントの言葉を鵜呑みにせず、深堀に活用する
転職エージェントを1社や1人に絞ると偏見が生まれてしまいます。
使用する際は複数人の意見を聞くために、最低5社は登録して比較しましょう。
カラーバスについては以前詳しく記事へ書いてますので見たい方は下記リンクへ
手順②…情報収集を仕組み化しよう
手順②では、手順①を上手に活用し、情報収集を最大化する方法をお話します。
転職活動での最大の問題は使える時間が少ないところにあります。
そのため、情報収集を効率良く行う必要があります。
情報収集をする上での問題点
情報収集を行っていく中で、「よし!やるぞ!」と気合を入れて始める人が多いです。
しかし、人間のやる気は気分や体調、興味の移り変わりで大きく変わるのが現実です。
物事が進まない3つの状況。
- 他に気が逸れて、やる気が出ない
- 疲れたと後回しにしてしまう
- 何に手を付けたら良いのか分からない
これ事態は仕方ない事なので、仕組みで解決して行きます。
気合で結果を出すのは現実的ではないので、習慣化する方法を考えるのが最適です。
情報収集の習慣化への3つの仕組み
簡単に始められる「習慣化する3つの仕組み」を紹介します。
- 期限を決めてスケジュール化する
- 目に止まるようにする
- テーマを決めて書き出す
それぞれ解説して行きます。
ステップ1…期限を決めてスケジュール化する。
スケジュールを立てる上で最も重要なことは以下の2つです。
スケジュールの2つの重要ポイント
- 期限を設ける
- 捨てるものを決める
スケジュールを立てる際には必ずこの2つを行なって下さい。
期限を設ける
期限を設けることでやっていけないのは、「完璧さを求める」ことです。
この意識は絶対に捨てて下さい。
期限を設ける最大の理由は、次のステップに進む区切りを設けるためです。
どこまで行っても完璧はないので先に進みましょう。
捨てるものを決める
新しく何かを始める時に睡眠時間を削る人がいますが、それはやめましょう。
疲れて悪循環を生んでしまいます。
朝のニュースを見る時間や移動時間で動画を見ている時間、
帰ってゲームする時間を転職の情報収集の時間に置き換えます。
普段の時間を見直し、置換する方法を必ず取るようにしてください。
ステップ2…目に止まるようにする
カラーバス効果を最大化させ、自身の意識に刷り込むのが目的です。
ここでは画像やメモ用紙を活用します。
自身の目に止まるところに、やることを書いた紙や画像を貼ることで
無意識にあなたへ訴えかける仕組みを作ります。
3つのオススメ貼り付け場所。
- 寝室のドアの前
- スマホの待ち受け画像
- トイレのドア
以上の3か所は非常に目に付きやすく、かつ目に焼き付きやすい場所です。
ステップ3…テーマを決めて書き出す
これはステップ2との組み合わせをすると非常に効果的です。
カラーバス効果を上手く引き出す上でも、1日のテーマを決めることが重要です。
転職と言っても色んな情報があります。
転職が大ジャンルだとすると、中ジャンルには業界・職種・転職サイトなどです。
業界についても小ジャンルでIT業界、自動車業界、食品業界と更に細かく分かれます。
集める情報を曖昧にしないために、1日ごとに小さなテーマを決めると効果的です。
前日に決めたテーマを寝室のドア貼るのがオススメです。
手順③…転職活動における情報は3つの段階
手順③では、情報にどんな価値があるのかを理解する3つの段階について説明します。
転職の初級・中級・上級のようなものです。
例えば、身近なところで数学の問題を解くために取った段階は以下の通りです。
- 小学生の時に足し算・引き算・掛け算・割り算の四則計算を勉強
- 中学生の時には1次、2次と方程式について勉強
- 高校生の時には数式が正しいかどうかの証明の仕方について勉強
このように情報を高度に扱うためには段階を経る必要があることが分かります。
実際に転職活動も同様で初級・中級・上級の段階が存在します。
転職活動における情報の3つの段階
- 初級…転職活動の流れ、業界・職種の情報
- 中級…転職の軸・自己分析の情報
- 上級…企業選び、企業への書類・面接対策
それぞれ見て行きましょう。
初級…転職活動の流れ、業界・職種の情報
転職活動における基礎事項となる情報になります。
転職活動は何をしないといけないのか、どんな仕事があるのか?
この辺りのことを知らなくては何も始まらないです。
基本的に抽象度の高い情報で、
転職に対して必要な用語を覚える感覚に近いものとなります。
集めた情報が限定的なのか、汎用性のある情報なのかを意識しましょう。
中級…転職の軸・自己分析の情報
転職活動を進める上で自身の方針を決める情報となります。
自身がどう動くのかを指針や言語化をするための情報です。
自分がどう動きたいのか?自分はどんなことが出来るのか?
しっかりと理解して伝えられると転職エージェントを上手く活用できます。
集めた情報が「どのように指針で進ませるのか?」
「どのように共有するのか?」を意識しましょう。
上級…企業へ選び、企業への書類・面接対策
転職活動における戦略と実践を担う情報です。
重要なのは自身が企業に対して、「どのようにアプローチをして」
「何を与えられるのか」を考えて、行動に移す必要があります。
例えば、接客をする仕事であればコミュニケーション能力を押して伝えるために、
個別のエピソードや実績、工夫などを伝えたりします。
この会社は「どんなスキルを求めているのだろうか?」
「どんな人材に来て欲しいのだろうか?」と言った
個々にフォーカスすることを意識しましょう。
手順④…転職活動の5つの情報源
手順④ではこれらの情報をどうやって集めるかについて紹介して行きます。
転職活動で主に以下の5つを抑えておけば大丈夫です。
- 四季報を購入する
- 転職サイトに登録する
- 転職エージェントを活用する
- 企業のプレスリリースを確認する
- 企業のSNSを確認する
以上の5つは以前に投稿していいるブログに書いてますので割愛します。
今回は情報収集の基礎で特に扱いの難しい転職サイトと
転職エージェントについて3つのポイントで深堀をして行きます。
- 転職サイトとエージェントの違い
- 転職サイトとエージェントの使い方
- 転職サイトとエージェントの見極め方
転職サイトとエージェントの違い
転職サイトと転職エージェントとの違いは何だと思いますか?
私も最初は混同していました。
転職サイトとエージェントの違いは、
人が仲介していて付加価値のサービスが付いているかどうかです。
混同する最大の理由は、多くの転職サイトに転職エージェントが
一体となっているケースが多いことにあります。
転職サイトは自身で求人を調べて応募するサービス。
転職エージェントは相談や日程調整、非公開求人の紹介などが
付加価値として付くサービスです。
転職サイトとエージェントの使い方
転職サイトは自身で会社を調べて応募をするため、
日程調整から面接まで一貫して全て自分で行う必要があります。
「誰の意見も受けない」「行きたいとこが決まっている」
「情報を集めたいだけ」と言うような人が活用すると良いでしょう。
転職エージェントはサービス内容にもよりますが、
自分のやることを代行してもらうという意識を持って活用すると効果的です。
「欲しい企業の情報を持って来てもらう」「履歴書・職務経歴書を添削してもらう」
「スケジュール調整をしてもらう」などの自分でも出来るけど
手間を減らしたいことをお願いしましょう。
転職サイトとエージェントの見極め方
転職サイトとエージェントを見極める際に重要になるのは正直、フィーリングです。
どのサービスにも良し悪しがあり、目的や状況によって変わって来ます。
はじめての転職では、自分で触れて「どこが良い」「どこが使いやすい」
というのを理解するための物差しを作るべきです。
エージェントに関しては、会社と言うより担当者の問題という場合が多いです。
はじめての転職サイト/エージェント登録
- 2~3社の総合転職サイトに登録(5社登録して絞る)
- 3社の総合転職エージェントに登録
(転職サイトと被る場合も)
専門系の転職エージェントに登録
(最終的に全部で5社に絞る)
※サイトのほとんどが無料で登録することが出来ます。
登録して使わなくなったとして金銭的なリスクはありません。
10社程登録した中から総合系3、専門系2~3ぐらいにするのが理想的です。
本質的な話ですが、登録しないで悩んでいるのは「行動していない」と一緒です。
あなたが「今を変えたい」「変える可能性が欲しい」ならすぐに行動に移すべきです。
求人情報には公開求人数、非公開求人があり、
登録をすると非公開求人を公開してもらえる制度となっています。
大都市圏に職場が集中するので、住む場所によって使い分けるのが効果的です。
手順⑤…情報を客観的に答え合わせ
手順①~④までしっかりとやった方でも、情報収集を進めて行くうちに疑問や正しい
情報なのか分からなくなることがあります。
手順①でもお話しましたが、自身で集める情報には偏見が生まれます。
その多くが「期待」「不安」「慢心」「懐疑心」などの自身の感情に
左右されていることを決して忘れてはいけません。
インプット→アウトプット→チェックの流れを行いましょう。
インプットは情報収集
転職サイトや読書、 動画視聴などです。
アウトプットは情報整理
ノートにまとめる、履歴書・職務経歴書を書くポートフォリオなどです。
チェックは精度です
転職エージェントや知人の意見を求めるなどしてください。
答えと言うのはありませんが、1人で何でも解決しようとし過ぎないことが、
あなたを転職の成功に近づけるでしょう。
決めるのは自分。だけど、他人を頼るのは悪い事じゃないです。
書籍・本
出典:転職2.0
「正しい転職の価値観」と「正しい転職の方法論」を知れば、
これまでの経歴に関係なく誰もが
〝我慢しない自由な働き方″を手にする事ができる書籍の内容本です。
出典:シン・サラリーマン
600ページを超える分厚い一冊ですが、
読みさすさもあってあっという間に読めてしまうので、
是非読んでみてください。
出典: 科学的な適職
海外論文を60本以上引用し、
幸福度が最大化される”適職”を科学的根拠に基づいた方法で
見つける術を紹介してくれる一冊です。
現職にモヤモヤしている人、就職・転職を控えている人、
仕事における幸福度を高めたい人は読んで下さい。
出典:転職の思考法
転職の鉄板本と言われる一冊です。
いつでも転職できる状態の人を1人でも増やし、人材の流動性が高まれば、
日本の社会が変わるという著者のメッセージも込められており、
働く全ての人の参考になる本だと思います。
会社が潰れても生きていける大人と、 生きていけない大人の2種類がいるとしたら、
両者をわけるのは何か?
それは、上司を見て生きるか、マーケットを見て生きるか。
タイトルにもあるように「このまま今の会社にいてもいいのか?」
と思ったら読んでみると良い一冊です。
ほかの本と合わせて読むとより深く理解できると思います。
出典:LIFE SHIFT
人生70年なら、一生涯は61万3200時間だが、
人生が100年なら、一生涯は87万6000時間と
人生100年時代では、大学を卒業してから80歳まで、
少なくとも60年以上は働いていくことになります。
長期的に働く事が当たり前になっていく世界では
「会社に自分のキャリアを守ってもらう」のでなく
「自分で自分のキャリアを守っていくこと」が必要になってきます。
「一社にだけ雇われ、退職金や年金だけで余生を過ごす」
という今までのキャリア観から抜け出す為にも、読んでおくべき一冊だと思います。
以上が私のオススメの本になります。気になる方や読んでみたいと思っている方は、
参考になりますので、ぜひ読んでみて下さい。