① ITリテラシーとは
ITリテラシーとは、インターネット・パソコンの操作・セキュリティなど、
インターネット環境を取り巻く情報や知識を理解し、使う能力のことです。
具体的には、インターネット上で情報を収集して問題を解決したり、
アプリケーションソフトをパソコンにインストールして
使いこなしたりする能力が、ITリテラシーです。
ITリテラシーが低い人の特徴
- IT業界では当たり前の共通言語を知らない人
- わからないことを上手く検索できない人
- 人に聞かないと問題を解決できない人
- ITツールを知らない人
- ITツールを知っていても使いこなせない人
ITリテラシーが低いままだとどうなるか?
ITリテラシーが低いままだと、今後働いていくうえで
市場価値が高まりにくいと予想されます。
なぜなら、日々便利なツールが発明されている現代においては労働集約型の仕事が減り、
その一方で頭脳労働の仕事が増えていく為です。
頭脳労働が出来る人だけが市場価値を高められる時代がすぐそこまで来ています。
なお、ITリテラシーが低いことで生じる主なデメリットは以下の3点です。
- 仕事仲間とコミュニケーションが取りにくい
- 時代の変化に対応できない
- 仕事の生産性が落ちる
1つ目は、「仕事仲間とコミュニケーションが取りにくい」点です。
これからの時代、幼少期からスマートフォンに触れていて、
インターネットを当たり前のように使ってきた世代と一緒に働く事になります。
そうなったときに、ITリテラシーが低いと共通言語がないので、
コミュニケーションが上手く取れません。
その為、仕事をスムーズに進める事が難しくなるでしょう。
2つ目は、「時代の変化に対応できない」点です。
ITの技術やトレンドの移り変わりは激しく、日々新しいサービスが登場したり、
既存のサービスに新機能が追加されたりします。
その為、ITリテラシーが低いと、
このような時代の変化に対応出来なくなってしまいます。
3つ目は、「仕事の生産性が落ちる」点です。
世の中には仕事の生産性を高める便利なソフトウェアや機能がたくさんあります。
しかしそれは逆にいえば、
「それらのソフトウェアや機能を使いこなせなければ仕事の生産性が落ちる」という事です。
ITリテラシーが高い人と低い人では仕事の生産性に大きな差が出ます。
仕事の生産性が高い人の方がキャリアアップしやすい為、
今後働いていくうえでITリテラシーは必須といえるでしょう。
また、仕事だけでなくプログラミング学習においても同様です。
ITリテラシーが低いと「上手く検索できない」「会話についていけない」
「ツールを使いこなせない」など、学習をスムーズに進められない可能性が高いです。
ITリテラシーが低いままだと、
実際に就職してからも単価や年収が上がりにくいでしょう。
よって、ITリテラシーは日々高め続ける必要があります。
ITリテラシーを身につけることで学習効率が上がる!!
ITリテラシーを身につけることで学習効率が上がる理由は以下の3点です。
- パソコンの操作に時間がかからない
- 必要な情報にすばやくアクセス出来る
- 問題をすばやく解決出来る
そもそもパソコンの操作が出来なかったり、
アプリケーションソフトを使いこなせなかったりすると、
スムーズに学習を進められないので学習効率が悪くなってしまいます。
また、プログラミングの学習中にエラーが発生した際、
適切な情報源にアクセス出来るかどうかで
エラーの解決にかかる時間が大きく変わります。
その為、普段からWebサイトやSNSなどを通じて
質の高い情報が流れている場所を把握しておく必要があります。
どのようにしてITリテラシーを高めるのか?
それでは、ITリテラシーを高める3つの方法を紹介します。
- 必要な前提知識をインプットする
- 情報収集能力を上げる
- 便利なサービスやツールを使ってみる
1つ目は、「必要な前提知識をインプットする」事です。
最低限の前提知識は最初に学んでおくようにしましょう。
例えばプログラミングについて学ぶのであれば、インターネットやドメイン、
パソコンについて最低限の知識が必要です。
2つ目は、「情報収集能力を上げる」事です。
最新のテクノロジーを発信しているサイトをブックマークしたり、
質の高い情報を発信している人をフォローしたりするなど、
目に触れる情報のレベルを高める為の工夫をしましょう。
常に質の高い情報に触れておけば、
必要な時にそれらの情報を思い出して利用する事が出来ます。
3つ目は、「便利なサービスやツールを使ってみる」事です。
例えば、よく使う機能のショートカットキーを知らないだけで、
1年分に換算したら何十時間も損をしている可能性があります。
よく使う機能をもっとすばやく楽に使えないかと考えたり、
さまざまなサービスやツールに興味を持って積極的に使ったりする姿勢が大切です。
② ブラウザとは?
ブラウザとは、Webサイトの閲覧に使うアプリの事です。
ちょうど今、記事を見る為に使っているアプリがまさにブラウザです。
例えば普段調べたいものがあったときに、
SafariやGoogle Chromeなどを使ってインターネットに接続して検索をするはずです。
このSafariやGoogle Chromeがブラウザです。
ブラウザでは文字や画像、動画などのデータを閲覧できますが、
これはWebサーバーと通信をして、
受け取ったそれらのデータをブラウザによって表示させています。
ブラウザの仕組み
インターネットを利用する際、私たちはブラウザを通じてサーバーにアクセスし、
サーバーから送られてきた画像やテキストをブラウザを通じて閲覧しています。
ブラウザ・サーバー間でやり取りする仕組みの事を
クライアントサーバシステムと呼びます。
サーバーから情報を受け取る側という意味で、ブラウザの事をクライアントと呼びます。
具体的なブラウザの種類
- Google Chrome
- Microsoft Edge
- Safari
- Firefox
- Opera
一つずつ見ていきましょう。
①Google ChromeはGoogle社が提供しているブラウザです。
Googleのアカウントを作成すれば、パソコン・スマートフォン・タブレット間で
異なるデバイスを使っていても、情報を同期して利用できます。
Google Chromeは拡張機能が豊富で個人の用途に応じてカスタマイズできるほか、
他のGoogle社のサービス(カレンダーやメールなど)との相性も良いことから、
2013年以降ブラウザとしてのシェア率がトップになっています。
②Microsoft EdgeはMicrosoft社が提供しているブラウザです。
Windows10以降に標準搭載されていて、Microsoft社が提供しているサービス
「OneNote」などと相性が良い為、
Microsoft社のサービスを好んで利用している方におすすめです。
③SafariはApple社が提供しているブラウザです。
MacOSやiPhoneに標準搭載されているブラウザなので、利用者も多いです。
他のブラウザに比べてCSSなどのデザイン部分を正確に表現する為、
画面が見やすくブラウジングしやすいという特徴を持っています。
Windowsとは相性が悪いので、Apple製品を使っている方向けのブラウザです。
④FirefoxはMozzila Foundationが提供しているブラウザです。
メモリの使用量を抑えることで高速なブラウジングが可能になっています。
Firefoxも異なるデバイス間での同期や機能の拡張が出来るので、
Google Chromeと比べても遜色なく機能性が豊富なブラウザです。
⑤Operaはノルウェーにあるオペラ・ソフトウェアASA社が提供しているブラウザです。
データを圧縮する機能が搭載されていて、通信量を抑えられるのが特徴です。
拡張機能が搭載されていたり他のデバイスと同期できたり、機能も豊富です。
シェア率は約1%と全体的に見て少数派ではあるものの、
コアなファンが利用しているブラウザです。
③ ハードウェアとOSについて
「ネットワーク」「OS」「ドメイン」といったキーワードは、
エンジニアとして働くうえで必ず覚えておかなければなりません。
現時点ではきちんと理解できずにフラストレーションが
溜まってしまうかもしれませんが、
徐々に理解できるものだという意識を持って、まずは一つずつ見ていきましょう。
パソコンとは?
パソコンはパーソナルコンピュータの略語です。
「パーソナル=個人」なので、「個人がもつコンピュータ」という意味です。
1970年に小型で低価格なコンピュータが誕生し、
1990年にインターネットが普及したことで、
パソコンがWeb端末として使用されるようになりました。
パソコンの中身は大きく分けると以下の部品によって構成されています。
- CPU:処理を行うパーツ。性能が高いほど処理速度が上がる
- メモリ:パソコンの作業内容を記憶しておくパーツ。
- HDD:データを記録しておくパーツ。容量が大きい程よりデータ容量が増える
- OS:アプリケーションを動かすソフトウェア
ネットワーク・IPアドレス・ドメイン
ネットワークとは?
ネットワークを一言で表すと、「パソコン同士を接続して通信できる状態」の事です。
インターネットの利用やメールの送受信は、
ネットワークに接続しているからこそ実現出来ているのです。
ネットワークにはLANとWANの2種類があります。
それぞれの特徴は以下のとおりです。
- LAN:小規模ネットワーク。特定の建物や地域の範囲内
- WAN:大規模ネットワーク。全世界と繋がっているインターネットなど
IPアドレスとは?
IPアドレスとは、パソコンやスマホなどを識別する為に割り当てられた番号の事です。
インターネットに接続してWebページを閲覧したりメールを送ったりする際の、
インターネット上の住所のような役割を持っています。
IPアドレスは0~255までの数字をピリオドで区切り、
「123.234.5.6」のように表現します。
また、IPアドレスにはグローバルIPアドレスとローカルIPアドレスの2種類があります。
- グローバルIPアドレス:どこからでも通信が出来る全世界に1つしかないIPアドレス
- ローカルIPアドレス:自宅や会社など特定のネットワーク内で通信可能なIPアドレス
なお、ローカルIPアドレスは特定のネットワーク内のみで使用する為、
他のどこかのローカルIPアドレスと番号が被る事もあります。
ドメインとは?
ドメインとは簡単にいえばインターネット上の住所の事で、
例えばこのブログであれば「conohawing.com」がドメインにあたります。
また、ドメインの中でもドット以降の部分をトップレベルドメインといいます。
トップレベルドメインは、文字列によって以下のような特徴があります。
- com:主に企業や商用サービスを表すドメイン
- net:主にネットワークサービスの提供者を表すドメイン
- org:主に非営利団体を表すドメイン
- biz:主にビジネスを表すドメイン
- info:主に情報の提供者を表すドメイン
上記は明確なルールではありませんが、
この中から当てはまるドメインを選ぶケースが多いです。
ハードウェア・ソフトウェアとは?
ハードウェアとは、パソコンやキーボード・マウスなど目に見える物を言います。
一方でソフトウェアとは、コンピュータを動かすプログラムやデータなど、
目に見えない物を言います。
例えばApple製品のiPhoneであれば、
iPhoneというハードウェアの中にiOSというソフトウェアが入っています。
これはハードウェアとソフトウェアを同じ会社が作っている例ですが、
ハードウェアがSONYのXperiaやサムスンのGalaxy、
ソフトウェアがGoogleのAndroidというように、
ハードウェアとソフトウェアを異なる会社が作っている例もあります。
OSとは?
OSはオペレーティングシステムの略で、
パソコンの中に標準搭載されているシステムです。
OSはハードウェアとソフトウェアをつなげる仲介役といえます。
例えば以下のような事が出来るのは、OSのおかげです。
- キーボードを叩くと文字が入力される
- マウスやタッチパッドなどを操作すると、カーソルが動く
- イヤフォンを接続するとイヤフォンから音が出る
また、代表的なOSとしては以下の3種類があります。
- Windows OS
- Mac OS
- Linux
Linuxとは?
LinuxはOSの1つで、オープンソース(公開しているソースコードの事)です。
その為、無料で利用できるほか、自由に改良・再配布が出来ます。
LInuxを使いこなせれば、サーバーを開発したり新しいOSを作ったり、
家電や車、ゲームなどに使われているOSの仕組みを理解出来たり、
様々なメリットがあります。
また、LInuxが使われている製品はとても多いので、
プログラミングによって開発した物が実際に動くイメージが湧くはずです。
なお実際の開発現場でも、利用するOSにLinuxが採用されるケースがとても多いです。
Linuxコマンドとは?
Linuxはキーボードでコマンドを打って操作します。
この操作に使うコマンドのことをLinuxコマンドと言います。
LinuxコマンドはWeb開発やシステム開発などさまざまな現場で使われています。
例えば開発に関する基本的な操作やGit、ファイル管理などでLinuxコマンドを使います。
Linuxコマンドの一例を以下に記載しておきます。
- cd:ディレクトリ(フォルダ)に移動する
- ls:ディレクトリの内容をリスト形式で表示する
- mv:ファイルを移動する
- cp:ファイルやディレクトリをコピーする
- clear:画面の表示をクリアする
実際にオリジナルアプリを作ったり、
リリースしたりするときにLinuxコマンドを使う場面があります。
書籍・本
出典:基礎からのIT担当者リテラシー
企業のIT担当者は、「情報システム部門(情シス)」に所属するエンジニアであったり、
「社内SE」「コーポレートエンジニア」などと呼ばれたりもします。
IT担当者の業務は多岐にわたります。
会社内の業務用のパソコンの手配やネットワーク機器の整備だけでなく、
社内のセキュリティ対策や業務システムの導入、
システム制作の窓口になることもありえます。
出典:ビジネスパーソンがマスターすべき必須要素 ITリテラシー
ITを上手に駆使する事は、できるビジネスパーソンの必須要素!
ITに詳しいだけでは”仕事ができる”とは言えません。
ITはあくまでも仕事を効率よく進める為のツールです。
「ITはよく分からないから」「面倒だから」では済まされません!
企業経営を支える「人、モノ、金、情報」の「情報」を取り扱う最適のツール!
ITの基礎の基礎や間違いやすい実例を用いて解説。
ITリテラシーに対する誤解の解消や応用など、
失敗談をまじえた実例をつかってわかりやすく紹介しています。
出典:いまさら聞けない ITの常識
「弊社もAIで新サービスを立ち上げよう!」
「ブロックチェーンを使えば管理コストがなくなるんだって!?」
「アジャイルでやれば、2週間くらいで開発できるんじゃないの」
――職場で、取引先で、こんなことは起きていませんか?
IT化が進む一方で、ITを活用できる人は多くありません。
いまやITは個人や組織の業務改善ツールではなく、
全く異なる角度からビジネスを行うための基盤になっています。
特にマネジメント層がIT投資について効率的に意思決定できず、
適切なタイミングでシステムが更改されない、無駄なシステム構築が行われる、
新規市場参入の機会を逃す、などの問題が起きています。
出典:新人IT担当者のための ネットワーク管理&運用がわかる本
本書は会社のネットワーク管理の入門書です。
ネットワークをゼロから構築するのではなく、
すでに稼働中の社内ネットワークを管理するために必要な知識を解説します。
LANやインターネットのしくみから、サーバーの機能、
ネットワークのメンテナンス・拡張・トラブル対策、
クラウドの活用、セキュリティ対策など、
会社のネットワーク管理者になった人が最初に勉強するべき情報をカバーしています。
出典:基礎からわかる情報リテラシー
特定のソフトの使い方を解説した「マニュアル本」は,巷(ちまた)にあふれています。
しかし,それらは明日には役に立たなくなるかもしれません。
もうちょっと基本的なレベルで勉強しておけば,何年たっても、
どんな環境でも,役に立つはずです。
以上が私のオススメ本になります。気になる方や読んでみたいと思っている方は、
参考になりますので、ぜひ読んでみて下さい。
次回は、プログラミングの学習準備をしようITリテラシー②を記事にしますので、お楽しみを!!